障害者にかかわらず、誰でも就職の面接は大変に緊張するものです。
私も休職歴13年とブランクの長い障害者でした。その後に50歳で就職できました。
再就職する際には一般企業の壁は高いと思い込んでいました。もちろん広い意味では、障害の程度により就職の壁は高いものもありますが、決して就職ができないわけではありません。
私の場合、就労移行支援のサービスを受けて就職しましたが、もちろん就職試験時には面接もありました。どうしても就職したい、どうすれば就職できるとばかり考えてはいたものの、実際のところ具体的にはっきりとした面接の対策をしていなかったように思います。
次項からは、なんとなくぼんやりと考えがちな就職の面接に際して慌てなくて済むように、「障害者雇用枠での面接で何を聞かれるのか?」「職歴がない・ブランクの長い方への企業面接官の心配事」などをいっしょに考えてみましょう。
障害者雇用枠での企業面接官が知りたいこと。
障害者雇用枠での面接の準備する項目は、一般の就職面接とあまり変わりありませんが、障害者であることの自身の思いや会社への配慮の願いもしっかりと伝えなければなりません。
企業面接官はあなたの社会人としての振る舞いを見たり、仕事に対する意気込みを知りたがっています。加えてあなたを雇用してどう配慮していいものか?と障害者雇用枠としての視点からも見られています。
企業面接官があなたへの知りたいことの項目はおおよそ下記の通りと思われます。
それぞれ文章にまとめておきましょう。
①自己紹介・自己PRをしてください。…自己紹介や自己PRをしてくださいという内容の質問は、一般採用、障害者雇用に関わらず必ず聞かれます。企業面接官は、書類上でしかあなたのことを知らないため、どのような人物なのかを知りたがっています。口頭での発言によっては、1分から3分以内など、時間に制限が設けられるときもあります。
➁当社への志望動機はなんですか?
③自分の障害について。
④最近の症状について。
⑤勤務時の体調不良は何か対策方法がありますか?
⑥企業に配慮してほしいことは何かありますか?
⑦仕事で得意(できること)や不得意(できないこと)はありますか?
⑧薬を飲む頻度や副作用は何かありますか?
⑨睡眠時間や生活リズムは安定していますか?
⑩休日はどのように過ごしていますか。普段のストレス発散方法はありますか?…ストレス発散ができているか、生活に楽しみがあるかを尋ねる質問です。障害を抱えているとストレスが溜まりやすいと言われています。疲れを溜めてしまって、欠勤や遅刻に繋がることを企業は心配しています。
★もし転職するならば、下記の項目も考えておきましょう
⑪前職のキャリアについて。
⑫前職の退職理由。
⑬転職する理由。
⑭前職で何かストレスを感じたことはありますか。…働きやすい環境を整えるためにも、企業はあなたがどんなことにストレスを感じるのかが知りたいのです。まずは、自分でも日常生活でストレスを感じることが何かをチェックしてみましょう。自分のストレスと向き合うことで、自分のストレスの原因や対処方法を探すことができます。
⑮残業することはできますか?…障害者雇用枠の求人では、残業は配慮してもらえることが多いですが、一部の企業や職種によっては残業が発生する場合があります。体調が第一優先ですので、無理に「大丈夫です」と答える必要はありませんが、その伝え方に気を付けましょう。
いかがですか。
以上の項目をみれば何を準備すればよいか、見えてきたのではないでしょうか。
職歴がない、ブランクが長い方への企業面接官の心配なことを3つ。
さて企業面接官は、あなたが職歴がないことやブランクが長いことへの心配なことが3つあります。
①仕事の経験がないのはなぜだろうか?
➁即戦力になるだろうか?
③職場環境に適応できるだろうか?また定着できるだろうか?
企業面接官の心配点を解決するために、以下の事柄を考えてみましょう。
①仕事の経験がないのはなぜだろうか?
これまでの仕事の経験やブランクが長かった理由を詳細にまとめて、現在は業務に支障はありませんと示すことが大事です。
障害の発症時期から治療期間を順序だてて説明し、今の回復状況を織り込むと最良です。
➁即戦力になるだろうか?
職歴のある方は、これまでの実績をまとめると良いでしょう。現場職や事務職などの実績を明確に説明できると良いです。
職歴のない方は、未知数の多いことが予想される現時点では、面接官も判断が難しいです。ですので、今からでも明確な実績を作ることをお勧めします。
PCの講座実績や英会話、就労移行支援での作業実績も大きな採用点となります。
私自身は経験上、就労移行支援サービスを受けられることをオススメします。今後の就活面でも大きな力になります。
※就労移行支援サービスとは、障害のある方の社会参加をサポートする、国の支援制度で障害者総合支援法という法律に基づいた、障害者総合支援法に基づく就労支援サービスのひとつです。
一般企業への就職を目指す障害のある方(65歳未満)を対象に就職に必要な知識やスキル向上のためのサポート、就労への促しや斡旋、合理的配慮の話し合い、企業への就業定着支援のサービスを行います。
おすすめ【就労移行支援サービス】
①【LITALICOワークス】
>>【LITALICOワークス】
➁就労移行支援事業所 Cocorport(旧社名:Melk)
>>障がい者の就職を支援する就労移行支援事業所 Cocorport(旧社名:Melk)
③パーソルチャレンジ・ミラトレ
>>【パーソルチャレンジ・ミラトレ】働く未来をあきらめない就労移行支援
③職場環境に適応できるだろうか?また定着できるだろうか?
これについては、企業側にも協力してもらい体験実習をさせてもらえれば、その会社の業務がどのような物か、やりがいやストレスはないか肌で感じ取ることができます。
もしできるのであるならトライアル雇用があると最良です。
※トライアル雇用とは、職業経験の不足などから就職が困難な求職者等を原則3か月間試行雇用することにより、その適性や能力を見極め、期間の定めのない雇用への移行のきっかけとしていただくことを目的とした制度です。労働者と企業がお互いを理解した上で無期雇用へ移行することができるため、ミスマッチを防ぐことができます。(厚生労働者HPより)
おわりに。
ここでは、企業面接官があなたのことを知りたい点や心配な点を述べてきました。
大事なことは、何事に対してもポジティブであることだと思います。これまでの状況も、これからのビジョンも明確に前向きに出すことが重要だと思います。
とは言うものの、障害者雇用枠の面接準備をひとりでこなすのは、大変な労力が必要となります。障害の重度によってはとても難しいことでしょう。
ですので先にも申しましたが、障害者転職エージェントや就労移行支援サービスのご検討をオススメいたします。ここには、障害者雇用枠の情報が豊富に詰まっていて、社会人経験のない方からブランクの長い方への就職の斡旋から定着までサポートしてもらえます。費用は対象者によって変わりますが、私は無料で受けられましたので、法外な額なことはないでしょう。ぜひ一度門をたたいて、体験してみられると良いかと思います。再度、オススメします。
おすすめ【障害者向け転職エージェント】
①dodaチャレンジ
>>障害者の転職
➁アットジーピー【atGP】
>>プロと一緒にする転職活動!障害者の就・転職ならアットジーピー【atGP】
おすすめ【就労移行支援サービス】
①【LITALICOワークス】
>>【LITALICOワークス】
➁就労移行支援事業所 Cocorport(旧社名:Melk)
>>障がい者の就職を支援する就労移行支援事業所 Cocorport(旧社名:Melk)
③パーソルチャレンジ・ミラトレ
>>【パーソルチャレンジ・ミラトレ】働く未来をあきらめない就労移行支援
>>障害者雇用の話